気を付けよう!こんなアクシデントがありました

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海上保安庁第三管区(首都圏付近を管轄)によると、平成29年のマリンレジャーに伴う人身事故は444人にも及んでいます。

マリンレジャーとは、遊水・磯遊び・釣り・クルージング・サーフィン・ボードセーリング・スキューバダイビング・水上オートバイ・ウェイクボードなどを指します。

サーフィンに関しては、平成25年から平成29年までで合計114人が事故に遭遇しており、事故の種類としては帰還不能・負傷・溺水・病気などがあげられます。

事故に至った原因としては、

  • 知識・技能不足
  • 不注意
  • 無謀な行為

などがあります。

自分が事故を起こさない・巻き込まれない・人に迷惑を掛けないためにも、

過去の事例を学んでいきましょう。

ボードとの衝突によるケガ

サーフィン未経験者がレンタルボードを借り練習していたが、バランスを崩し転倒した際にボードに頭を打ち負傷したため、救急車で病院に運ばれました。

海水浴に友人と訪れた際に、サーフィン経験者である友人がサーフィンを始めたということで、自身もレンタルボードを借り、その時に起きた事故です。

やはり一番最初は経験者に横についてもらうべきでしょう。

落雷事故

過去にサーフィンをしている最中のサーファーにカミナリが落ちるという事故がありました。

直撃した本人をを含め周囲にいたサーファー6名が死亡し、6人が負傷するとう参事になってしまいました。

季節が変わるときや曇り空などで天気が急変する際にはカミナリが発生しやすので、カミナリの稲光や雷鳴が聞こえた際は、すみやかにサーフィンを中止(陸上にあがり)し、建物等に避難しましょう。

稲光の後の雷鳴が遠くから聞こえたとしても、すぐ近くに落ちる可能性もありますし、カミナリの電導が広範に及ぶ可能性もありますので、至急避難しましょう。

その際、木の近くには避難しないでください。高い木にはカミナリが落ちやすいので。

カレントを見る力不足とパドル力不足

サーファーが沖に流されて、海上保安庁等に救助されることがあました。

海には必ずカレント(岸に押し寄せた流れが特定の場所から沖に向かう流れ)があります。

初心者や経験の浅いサーファーは、この流れについての理解が不足していることが多く、また体力もないため、このカレントによって沖に流されてしまうのです。

沖に向かうカレントだった場合は、そこから真っすぐ岸に向かってパドルしても、川を遡上するようなもので、ほとんど進まず体力を消耗するだけとなります。

沖に向かうカレントに乗ってしまったと思ったら、まずは落ち着くこと、そして岸と並行にパドルするようにしてみてください。ほんの十数メートル岸と並行にパドルするだけで、簡単にカレントから抜けることができます。

ヘッドランド(突堤)付近のカレントによって沖に流され、ヘッドランド先端に垂れ下がっていた工事用のワイヤーに掴って、ヘッドランド上にいた釣り人に救助を求めたが、釣り人が救助を呼びに行っている最中に行方不明となりました。

この時は折れたサーフボードのみが発見されました。

ヘッドランド付近でサーフィンしていたサーファーが行方不明になり、リーシュコードのついたサーフボードのみが発見されました。(岸に打ち上げられた)

サーファーは後にヘッドランドの護岸の間から発見されました。

ヘッドランド(突堤)付近では、沖に向かうカラントが特に強いものです。

熟練したサーファーはこのヘッドランドに発生するカレントを上手に利用して沖にでますが、パドル力の無い初心者でもこのカレントを利用すると、簡単に沖に出られることがあります。

ヘッドランドの切れ目ではカレントの流れも変わり、対応するだけの熟練とパドル力が必要となるものです。

沖に向かう強いカレントが発生している場合、初心者の方はヘッドランドに近づかないようにしましょう。

特に、ヘッドランドにうねりが当たっているような場合だと、テトラポットの中に吸い込まれる流れが発生している場合がありますので、さらに注意が必要です。

サーファー同士の接触事故

沖に向かってパドルアウトしている最中に、波に戻され後方にいたサーファーと接触するということがあります。

前後に連なり沖にパドルアウトしている最中に、大きな波(セット)が入ってきて、先頭にいたAさんがドルフィンスルー(波の下をくぐる)をしたものの、波の勢いが強く岸側に戻されたことにより、後方にいたBさんと接触したというものです。

ボードは先端が尖っていますし硬いものです。そのボードが相手の体に接触しケガをさせたり、サーフボートが壊れることがあります。また、人同士がぶつかってもケガをする可能性があります。

また、ドルフィンスルーしようとして失敗した結果、ボードが流されライディングしてきたサーファーにぶつかるという事例もありました。

サーフボードにリーシュをつけることはもちろんですが、サーフボードを離さない、周りの状況を常に確認するということも忘れずに行いましょう。

1つのうねりで互いに十分に離れたところにある2つのピークが、後からどこかのポイントで1つに交わってしまう場合があります。

この波に乗ったサーファー同士が互いに進行方向を譲らす、接触するということがあります。(どちらかが譲ったとしても近すぎて接触することがあります)

そのような波で同時にテイクオフした際は、早めに波を譲るようにしましょう。

沖での波待ち中に、右後方からライディングしてきたサーファーと接触しそうになったため、お互いが海にとびこんだが、ライディングしてきたサーファーのボードのフィンが顔面に当たり負傷したため、救急車で病院に運ばれました。

沖での波待ち中でも、気を抜かずに周囲を確認することを怠らないようにしましょう。

自分が加害者にならないためにも、常に周囲の状況を把握しましょう。

衝突や接触する危険がある場合は、テイクオフを取りやめるようにしましょう。

また、自分が被害者になりそうな場合は、その危険(事象)に気付いた時点で、「危ない!」などの大声を出し、自分の存在(所在)を相手に気づかせる必要があります。(ガムシャラにやっている人ほど周りが見えていないものです)

飲酒による溺水事故

サーフィン当日の朝に現地でビール1リットル程度を飲酒し、その後サーフィンを行ったサーファーが、昼過ぎにうつぶせ状態で漂流しているのが発見され、救急車で病院に運ばれました。

また、昼食時に発泡酒3本(350ml缶)を飲酒したサーファーが、サーフィンを開始した直後、大波に巻かれて意識を失い、うつぶせ状態で漂流しているのが発見され、救急車で病院に運ばれました。

これらは、不意なアクシデントとは異なり、本人の意識の問題で回避できる事象です。

飲酒によって、判断力や反応速度が低下します。また、サーファーの高齢化も進んでおり、睡眠不足や疲労の蓄積と重なるとリスクが増加します。

サーフィンは思った以上にハードなスポーツです。体へかかる負荷も相当なモノになりますから、当日の飲酒はもちろん、前夜も控えるようにしましょう。

また、ほとんどの事故が同行者や付近のサーファーに救助されていることから、そのポイントに人がいない場合は入らないようにするのも、リスク回避のひとつです。

大波に打ち付けられたことによる事故

サーフィン中に背面から大きな波を受け、痙攣しながらうつぶせ状態で漂流しているサーファーが発見され、救急車で病院に運ばれました。

自身のレベルを適切に判断し、波が大きいときには入らなという勇気が必要です。

特に若いときはグループでサーフィンしにいくと、入らないとバカにされるような風潮がありますが、レベルに合わない波のときに入っても上達するものではありませんし、そのグループの外から見ると無謀なだけです。

しっかりと自身のレベルを把握し、レベルに合わないポイント(波のサイズ)のときには入らない勇気を持ちましょう。

サメに噛まれたことによる裂傷

沖て波待ちをしていたサーファーが、突然海に引きずり込まれるという事象がありました。

自力で浮上することができ、付近のサーファーの協力で陸にあがり、救急車で病院に運ばれています。

浮上した際に大きな魚影を確認していたことから、サメに噛まれたものと判断されています。

サーフィンする場合には、そのポイントの情報収集を怠らす、サメの目撃情報があった場合には、そのポイントに入らないようにしましょう。

メンテナンス不足による事故

サーファーが流され行方不明になったのですが、海岸にはサーフボードと切れたリーシュコードが打ち上げられました。(リーシュは劣化していた)

また、ロングボーダーが流され行方不明になったのですが、海岸にはリーシュカップがスッポリと抜け落ちたロングボードが打ち上げられていました。

後に発見されたロングボーダーの足には、リーシュカップが着いたリーシュコードが装着されたままでした。

波の高い低い関わらず道具はきちんとメンテナンスし、海に入る前には再確認しましょう。(リーシュコード・リーシュロック・リーシュカップ・サーフボード自体)

特にリーシュロックの確認は忘れがちです。リーシュカップとの摩擦により切れかけているときがあるので注意しましょう。

また、波が高いときには、太いリーシュコードを使うなど、TPOに合った道具の選択が必要となります。

なお、緊急時にボードを捨て、ヘッドランドによじ登ろうとする事例がみられますが、この行為は非常に危険です。

ヘッドランドは波が荒く、大きなテトラポットを使用していることから、登りやすい所もありますが、ほとんどは難しい所ばかりです。

セット間隔を見極めないと、波にさらわれテトラポットの隙間に押し込められます。

一旦テトラポットの隙間に押し込められると不規則な流れと、潮位の変化が著しく、波の打ち込みや引き波によって更に小さな隙間に引き込まれる可能性が高くなります。

なお、打ち込んだ波によって泡が発生すると、体の浮力が減退します。その泡を吸うことで溺れる可能性が高まります。

ヘッドランドからはよじ登ろうとはせずに、ヘッドランドと並行して沖に向かうカレントに対して90度程度の方向にパドルしましょう。(ヘッドランドに波が打ち付けているときはこのかぎりではありません)

少し頑張れば、数十メートルでカレントを抜けれます。

そうして、カレントをぬけたら、落ち着いて岸に戻りましょう。

その時、サーフボードが無いと体力が続かない可能性があります。

差し迫った危険な状態以外は、浮力を確保できるサーフボードを手放さないようにしましょう。冬に漂流したサーファーが24時間以上経過してから無事急所された事例もあります。(ウエットスーツの着用は必須です)

<サーフィンする場合はこんなことに気をつけよう>

  • 気象海象(風・カミナリ・カレントなど)を事前の把握しよう
  • 暑くてもウエット(気温によってウエットスーツやラッシュガード)などを身につけましょう
  • 周囲の状況を把握しましょう
  • ルールやマナーを守りましょう
  • 他のサーファーやマリンレジャー愛好家を尊重しましょう
  • 体調管理を万全にしましょう
  • 中止する勇気を持ちましょう(無謀と勇気を履き違えない)
  • 道具を点検しましょう
  • 人がいるポイントでサーフィンしましょう
  • 事故が起こった際の応急の知識を身につけましょう

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次はサーフィンでのトリップ!マナーが必要

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